農村景観の保全に挑戦する
葵区梅ヶ島 / 秋山宗紀さん
葵区梅ヶ島の大代地区で、お茶を1ha栽培しています。お茶時期以外は、シイタケ狩りとバーベキューが体験できる「梅ヶ島天空ファーム」で、原木シイタケと天空トマトを農業仲間の志村吉紀さんと一緒に栽培しています。
私は、この梅ヶ島の大代の景色が大好きです。お茶農家が10件ほどの小さな集落ですが、新緑の季節になればお茶の緑がとてもきれいです。しかし、ほとんどの農家は70歳を過ぎています。大代の景色がなくなってしまうのではという危機感を抱き、28年間勤めたJAを辞め6年前に就農。
まずは、大代の基幹産業であるお茶を継続できるように茶園の集約化を図り、大代全体で茶園の管理と生産、景観維持を目指したいと考えました。個人での経営から、みんなで経営するという考え方です。
そして、大代の魅力を発信するため、2年前から大代の茶園と景色を見渡せる倉庫を借り、「天空茶屋」というカフェを始めました。静岡県の取り組みである「一社一村しずおか運動」を通して、20年ほど前から静岡大学農学部と繋がりができ、学生たちと協働で地域の保全活動も行っています。「天空茶屋」は学生主体で運営し、月1~2回の有人営業に加え、セルフでお茶を淹れてもらう無人営業も行っています。昨年には、「天空茶屋」からさらに上った茶畑の中にテラスも出来ました。
ぜひ、この景色を見に来てもらい、梅ヶ島のお茶を飲みながらこの大代でゆったり過ごしてもらい、「大代に住んでみたい」「一緒に農業をやってみたい」と思う人が増えるように大代の景観や農業を守って行きたいと思います。