煎茶

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日本茶と言われると、ほとんどの人はこの煎茶を思い浮かべるでしょう。煎茶は日本で一番多く飲まれている緑茶です。新芽を蒸した後、揉みながら乾燥して作ります。飲み始めは渋みを感じますが、飲んでからしばらくの間、口の中に豊かな香りが残ります。さわやかな香りと味わいが特徴のお茶です。最もおいしいと言われているのが、4月下旬~5月上旬の新茶の時期の一番茶です。熱いお湯で入れると渋みが出やすく、ぬるいお湯で入れるとまろやかさが引き立ちます。

深蒸し茶

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お茶を作るとき、茶畑からお茶の芽を摘み取ってきて、まず最初に蒸気で蒸すという作業をします。蒸すことによってお茶の芽が酸化するのを防ぐことができます。 このときの蒸し時間は普通の煎茶で30秒~1分です。この蒸す時間を長くしたものが深蒸し茶と呼ばれていて、1分半~2分茶葉を蒸します。
深蒸し茶は蒸し時間が長いため、お茶の葉が柔らかくなりその後の工程(揉み、乾燥)でお茶の葉がちぎれて細かくなって粉が多くなります。 茶葉の見た目では、普通の煎茶は濃い緑色で粉が少なく、深蒸し茶は黄緑色で粉が多いといった違いがあります。 急須で入れると、普通の煎茶は黄色っぽい色をしていますが、深蒸し茶は濃い緑色をしています。

玄米茶

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玄米茶とは、煎茶や番茶などに炒った玄米を1:1の比率でブレンドしたお茶が「玄米茶」です。玄米といっても玄米茶にブレンドされている米は、もち米かうるち米で、一般にはもち米の方が香ばしさが増し、上質といわれています。このブレンドされた米の比率を変えてみたりすると、味が異なり自分好みのオリジナル玄米茶を楽しむことができます。玄米茶を炒れる時は、香りが命なので必ず熱湯をつかって香りを一気に立ち上げるようにしましょう。玄米の香ばしい香りで身も心もリラックスすることができます。玄米茶の特徴は、水色は使っている茶葉にもよりますが、濃い黄緑色が一般的です。抹茶が加えられている玄米茶だと、さらに緑色が濃く強調されます。

ほうじ茶

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ほうじ茶とは、番茶や煎茶を高い温度(150~200℃)で煎ったものです。高温で煎ることによって香ばしい香りが出ると同時に、渋味や苦みが減り、すっきりとした味になります。
ご家庭の古くなったお茶も、ホットプレートなどで焦がさないように煎ると、自家製ほうじ茶として美味しく飲めますので、おためしください。

番茶

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番茶は、「番外茶」からきているといわれており、大きく5種類に分類されます。

  1. 一番茶の手摘み、あるいは若芽を摘採した後の遅れ芽を摘採したもので、品質は良好。(専門的には「一番茶」)
  2. 三番茶を摘採せず、そのまま枝葉を伸ばしたものを秋に摘採したもので、量的にはもっとも多い。(専門的には「秋冬番茶」)
  3. 仕上げ加工工程で、大きく扁平な葉を切断せずに取り出し、製品化したもの。(専門的には「頭(あたま)」)
  4. 昔からの非主産地で、地元消費を主として特殊製法でつくられたお茶。例として、「京番茶」「美作(みまさか)番茶」「阿波番茶」など。
  5. 北海道、東北、北陸地方では、地方語として「ほうじ茶」のこと。
    いずれにしても、摘採期、品質、地域などで日本茶の主流から外れた番外のお茶を指しています。一説には、遅く摘み採ったお茶、つまり「晩茶」から転じて番茶、あるいは番小屋で待機中に飲んだ安いお茶を番茶という説もあります。